「リレー小説」三番手

「リレー小説」（三番手シンジのターン）

「お前は誰なんだ！？俺はもう限界だ！」
　彼は店を飛び出し,目の前にあるジムの裏通りの方へと走りだす. 私は慌てて,彼を追いかける.しかし,彼は見当たらない.心が病みそうだ.

　その瞬間,私は何かに引きつけられるよう車に轢かれていた.

…

　ここはどこだろう.気がつくと私は病院の一室にいた.目の前には赤子がいる.空気が重い.しかし,懐かしさを感じる雰囲気だ.
　私は赤子に近づくと,枕元にある名札に記された生年月日に目が止まる.1995年３月27日生まれ.何かの間違いか.目を凝らす.ここは一体…
　赤子は私の戸惑った表情に応えるように笑顔を見せる.今の私にはその笑顔が憎らしい.その時,遠い記憶が微かに過った.
「そうだ…私はあの時…」
　何かを思い出し,私は赤子に語りかける.
「あなたは“さくら”今日から“さくら”私と同じ運命を辿りなさい」
　彼女が名前を付けると同時に,桜の花びらが“さくら”の手の上に着地する.

…

　14人目の私の始まりだ.

「リレー小説」
テーマ:ホラー
キーワード:「さくら」「ジム」「チャーハン」「コーヒー」
書く順序:シンペー→アユム→シンジ

ルール:テーマに沿って３人でリレー形式で小説を書いていく.字数は１人400字.キーワードを必ず１つ以上使い,３人で全て使い切ること.前の人が使ったワードを使用しても良いが,それはキーワード使用のカウントはされず,カウントはあくまで新たなキーワードの使用にて行う.

今回の使用キーワード:「ジム」「さくら」　担当:シンジ