「リレー小説」二番手
「リレー小説」(二番手アユムのターン)
思考の逃避から帰ってくると、私は人生で13回目となる別れ話の真っ最中であった。
もう一度私から切り出す。
「……ねぇ、考え直してくれない?」
「……」
「私見た目も性格も完璧だと思うんだけど、何がいけないの?」
「まぁ、そうなんだけど、でも……」
13回もやった別れ話だが、慣れることなんてなく、沈黙がつらい。
彼は沈黙を埋めるように好物のチャーハンをむさぼった。
「……私コーヒーお代わりしてくるね」
私もとりあえず一拍置くことにした。
歩きながら考える。私はこれまで何度も彼氏ができ、そのたびに別れてきた。
理由は毎回違うが、何かが私にそれを強いてるような気がしてならない。やはり名前が……
と考えていたら席に戻ってきた。
そのとき、手に持ったコーヒーが明らかに不自然な挙動をして、彼とそのチャーハンに降り注いだ!
「うぁっちー!!」
「ご、ごめん!すぐに拭くから待ってね!」
拭いてあげようとしたら、彼は爆発するように言った。
「リレー小説」
テーマ:ホラー
キーワード:「さくら」「ジム」「チャーハン」「コーヒー」
書く順序:シンペー→アユム→シンジ
ルール:テーマに沿って三人でリレー形式で小説を書いていく。字数は一人400字。キーワードを必ず一つ以上使い,三人で全て使い切ること。前の人が使ったワードを使用しても良いが,それはキーワード使用のカウントはされず,カウントはあくまで新たなキーワードの使用にて行う。
今回の使用キーワード「チャーハン」「コーヒー」 担当:アユム